対話プログラム「2on2」の記事が面白い。
はてなブックマークでは書ききれないことを、
「100字では足りないこと」カテゴリでつらつらと書いてみます。
前置き
この記事が面白かったのと、ふだんの自分の思いに近い部分が有ったのでメモ。
雑談に終始する「1on1」を脱却する「2on2」とは──点在する技術的問題の背後にある適応課題の発見
ビズジン:企業の事業開発者のためのWebメディア
記事自体も面白いんですが、
「2on2」というワードが発見された"だけ"で、
もう、「あ、それだそれだ」って感じで今まで思っていたいろいろなものが繋がって、
チームMTGで、へにょへにょとしゃべってしまいました。
Yahoo! の「1on1」を踏まえて、2on2へ
変化に柔軟で実行力の高い組織づくりには、メンバー間の対話が不可欠です。しかし、昨今では「1on1」の流行により、対話的な施策は広まっているものの、手法が先行し「何のための対話なのか」という目的を忘れがちになるためか、なかなか成果がつながらないケースも少なくありません。
そこで私たちリクルートマネジメントソリューションズは、宇田川先生にご協力いただきながら、本質的な経営課題に切り込むための「2on2」対話プログラムの開発を始めました。
記事では、Yahoo!の「1on1」が
チームの対話を促進する先進的な取り組みでありつつも、
真似をした多くの企業で有効ではなかった点を掘り下げていきます。
1on1の問題点は、
- 上司と部下という立場での会話の難しさ
- ヒアリングが、上司の持つ会話スキルに依存する点
などがありそうですね。
確かに、客観性、ファシリテーターの存在、緩衝材、などなど。
「2on2」というワードを聞いただけでもう、
「欲しかったのはこれだ。ぜったい話し易そう」っていう期待が膨らみます。
2on2とは
臨床心理の分野で考案されたカウンセリング手法を参考にしたとのこと。
リフレクティング・プロセスという、
セラピスト同士が治療方針について迷いながら会話している様子を見せると、
頑なだった患者が、セラピストの話を聞き入れやすくなる手法だそうです。
- 患者や患者家族が話す様子をセラピストチームが見て、治療方針を考える
- セラピストチームが治療方針を話し合う様子を、患者や患者家族とも共有する
「2on2」は、これを最小単位で実現したユニットで、
つまり、
【患者チームの1on1】on【セラピストチーム】
であり、その後は前者と後者を入れ替えて、
【セラピストチーム】on【患者チームの1on1】
になるようです。
記事中、
そもそもその場への参加者が明確に困っていない場合もあることを、考慮する必要があります。
「何をしゃべったらいいのかわからない」「そもそも1on1をやる必要があるのか」といった思いを抱えている人たちのいる可能性も踏まえて、どんな場づくりをすれば、具体的な経営課題を扱う対話ができるかと考えた末に、「2on2」という形式が見えてきました。
とあるのは、
このチーム入れ替えで立場を変化させて、巻き込んでいく意味もあるのでしょうか。
1on1だと、やる気なしでボイコットしたら、そこで停滞しますしね。
問題を「外在化」する
この後も良い話が続きますが、それは記事を読んでいただくとして、、。
1点、
マイケル・ホワイトは「問題は『人』ではなく、『問題』が問題である」といいました。
これね。
ITエンジニアの場合(に限らないかもしれないですが)、
プレイヤーとしては有能でも、
上司・マネージャーになると力を発揮できないケースが
よくある問題として話し合われています。
でも、ITエンジニアって大概、問題解決を考えるのは好きなんですよね。
自分も例にもれず、「女子は共感してほしいだけ」と何度言われたところで、
解決策を考えたくて仕方ない。ソリューションを提案したい。解決したい。
解決させてほしい。
最近は頑張って自重してるけど。
でも、「問題を外在化する」が浸透すると、気兼ねなく力を発揮できるんだなぁ。
部下側にも、「自分の問題」ではなく
「問題としての問題」なのだと意識してもらえるとありがたい事このうえない。
その面でも、「2on2」という名前がついて、浸透してくれるといいなぁ。
そういえば
コーチングが、昨年?
従来の指導という意味を超えた問題解決の手法として、
壁打ちのゴージャス版みたいな形でちょっとwebで流行ったので、
会社の研修を受けてみたんですよね。
ふわふわなセミナーだったらどうしようと思いつつの受講だったのですが、
コーチの方の手腕もあり、思ったよりずっと有意義な経験ができました。
普段の会社での会話は情報交換がメインで、
できるだけ短い時間に解決策だけを詰め込もうとするので、
時間をとって、聞くぞという姿勢を持って接すると、
こんなに濃くなるんだなぁという発見。
2on2でもコーチングでも、
勘と人に頼らず、手法で問題を解決する考えが浸透するといいですね。